馬獣医が思い入れの強いジャパンカップを語ってみました

ドウデュースのジャパンカップ2024

今日は秋のG1の真っただ中!その中でも1番盛り上がるジャパンカップ(JC)でしたね。

さくらこはもちろん、おどう(ドウデュース)を応援していました。というのも彼はやる気がある時のパフォーマンスが素晴らしい、そして俺様王様気質(笑)。JCで怖いのは-4kg斤量のチェルヴィニアかなと思っていましたが、あっという間に抜いてしまいましたね。ドウデュース、武さんおめでとうございます。春に比べてパドックでのうるささがなく、落ち着いていて、馬体をみても筋肉のボリュームがアップして、調子がいいのが目に見えて分かりましたね。今日は天皇賞の時よりもドキドキ感は少ない横綱相撲でした。天皇賞よりも4コーナーぐらいから早く動き出し、他馬だったら先頭に立って、あのメンバーで最後まで先頭を守ることは難しいですが、2・3着のシンエンペラーとドゥレッツァを見事ねじ伏せ、彼は勝利を実現させましたね。今シーズンで引退ですので、これが最後のレースになるのか、ファンの期待に応えて有馬記念で最後になるのか。どっちにしろ彼の産駒が数年後に見れると思うと楽しみですね。

ジャパンカップについてちょっとお勉強

今年で第44回目のジャパンカップ(JC)ですが、現在賞金は1着5億円と日本のG1の中では最も賞金が高いレース。1981年に創設された国際招待競走で、当時は日本初国際G1でした。なかなか創設当初、日本馬は海外馬に勝てなかったとのことですが、最近は日本馬が圧勝していますね。競馬が盛んなヨーロッパでもJCは凱旋門賞に並ぶ、勝ちたいレースの1つになっているようです。そして2023年度にワールドベストレースに日本競馬史上1位に選定されました。日本の競馬サークルの一員として嬉しいことですね。

(JCのこれまでの歴史については下記の番組を参考に。海外の有名なジョッキーや調教師にインタビューしていてとても豪華な内容になっており、面白いです。)

今まで最も印象的だったジャパンカップはありますか?

どのJCも物語があり、感動しましたが、さくらこ的に1番心に残っているのは2020年の伝説のJC。史上初めて実現した三冠馬3頭対決のJC。つまりは18年三冠牝馬アーモンドアイVS無敗の三冠馬コントレイルVS無敗の三冠牝馬デアリングタクトのレース。

まさかこんな異世代対決が実現するとは思いませんでしたが、アーモンドアイを管理する国枝調教師、これで負けたら初黒星になってしまうコントレイルの矢作調教師、同じくデアリングタクトの杉山調教師。JCを回避して、他のG1と使い分けしたくなるのが本音だったと思いますが、コロナ明けの競馬を盛り上げようと逃げなかったおかげで世紀の対決が実現しました。三調教師に拍手を送りたいですね。

伝説のレースの結果は???

一昨年の2着馬キセキが大逃げを打つ。1000メートル通過57秒9という速いペース。アーモンドアイは、先行馬群の中。その後ろにはデアリングタクトが続き、同じく無敗の三冠馬コントレイルは中団に位置していた。

緊迫した空気のまま、勝負は最後の直線へ。依然として粘るキセキを、坂を上りながらアーモンドアイもエンジンに点火。クリストフ・ルメール騎手の左ムチに応えて加速すると、外から迫る昨年の2着馬カレンブーケドール、コントレイル、デアリングタクトらを突き放し、前の2頭を一気に交わし去る。

アーモンドアイは有終の美を飾って、G1計9勝の最強馬のままターフに別れを告げました。

大好きなアーモンドアイ

さくらこはアーモンドアイの大ファンです。まず、アーモンドアイと名付けた馬主さんは天才ですね。メンコを外した時を見たことがありますが、本当にくりっとした大きなアーモンドようなきれいな瞳をしています。同じ女性(牝馬)として牡馬と戦っていく、そして勝ってしまう強さと負けることもある完璧でないところ(人生山あり谷ありといった感じで)も彼女の魅力です。レース後に脱水を起こしてふらつくこともあると聞いたことがあるので、とてもまじめで優等生な性格なんだろうと思います。

なぜさくらこが感動したのか?あのレースで感動しなかった人がいるのか?(笑)

さくらこはアーモンドアイが勝てるか不安で、JCが始まる瞬間から泣いていました(笑)。というのも19年の有馬記念はリスグラシューに負けて9着、20年の安田記念はグランアレグリアに負けて2着。これまでさくらこ的に絶対負けない強い女性としての象徴のアーモンドアイ(笑)が普通に負けた!しかも9着と接戦でもない負け方の時もあり、調子抜けもしくはがっかりした時もありました。そこに相手として、当時波に乗って乗りまくっていたコントレイルとデアリングタクト。さすがにアーモンドアイでもコントレイルには敵わないだろうなと自分で勝手にあきらめていたんです。このレースは賭けることができないぐらい緊張したレースでしたが、アーモンドアイが1着で、ゴールに先着したのを見て、号泣しましたね。ずっとレースを見てきた頑張り屋のアーモンドアイがやっぱり最強だったことに安堵したし、正々堂々対決して後輩たちを負かせたカッコよさ、そして自分がアーモンドアイを信じられなかった申し訳なさ、いろんな感情がぐちゃぐちゃになって涙が止まりませんでした。

最後に

矢作調教師の言葉で、「競馬をする人たちが盛り上がってくれるのが、何よりうれしい。21世紀最高のメンバーがそろった」と、この一戦の意義を口にされていました。 私も微力ながら今後も競馬の発展に尽力していきたいと思います。全ての馬がレースで全力を出せるようにこれからも力になれれば、これ以上幸せなことはありません。

アラサー女性馬獣医師。大学卒業後、10年弱競走馬の獣医師として勤務。仕事一筋だったが、当時お付き合いしていた方に振られ、体調も崩しと悲惨な状況下で家族に支えられ、私も温かい家族を作りたいと思ったのをきっかけに婚活を開始。趣味は美容とトレーニング。
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